賃貸ビル・マンション建築・修繕 小河原建設の非木造事業
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2022.01.25
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新年のご挨拶

改めまして、新年おめでとうございます。

今年も東京は三が日とも爽やかな冬晴れの中、私はのんびりとお正月を過ごしておりました。皆様はいかがお過ごしされたでしょうか。
正月休みも足早に過ぎ去り、弊社は4日から業務を始めております。


今年の年明けを振り返るに、経済を占う株式市場の大発会では、4年ぶりの高値を付けましたが、あとが続かず乱高下の展開模様。 縁起を占う豊洲のマグロの初競りは、最高値が1688万円と去年の2084万円(一昨年は1億9320万円)の約70%と5年ぶりの安値での幕開けとなっています。株は株でもコロナのオミクロン株への警戒感が色濃く感じられた今年の年明けであり、この記事を書いている最中にもオミクロン株の感染者は急増し、沖縄県などには「蔓延防止等重点措置」が適用されました。

これ以上の蔓延拡大を防ぎ、コロナ禍収束の目処をなんとか付けたいものです。

さて、先の読めない幕開けですが、新年始めということもあり、2022年の主なイベント行事をまとめてみました。
 1月24日~30日:「いちご一会とちぎ国体 冬季大会」開催
 2月 4日~20日:中国 北京で冬季オリンピックが開催
 3月 4日~13日:中国 北京で冬季パラリンピックが開催
 4月 1日     :プラスチック資源循環促進法が施行
  4月 1日       :民法改正により成年年齢が20歳から18歳に引き下げ
 5月13日~29日:福岡で世界水泳選手権開催
 6月 1日       :販売ペットへのマイクロチップ装着義務化が施行
 7月15日~24日:アメリカで世界陸上競技選手権大会開催
 7月25日      :参議院議員通常選挙(半数改選)
 9月10日~25日:中国杭州で第19回アジア競技大会が開催
10月 1日~11日:栃木県で国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」開催
11月21日      :2022FIFAワールドカップカタール大会開催


などが予定されていますが,注目すべきは4月です。
まず、プラスチック資源循環促進法の施行により,コンビニやスーパーのフォークやスプーン、ホテルや旅館の歯ブラシやカミソリなどが有料化されます。レジ袋に加えフォークやスプーンも有料化となると環境問題への対応を考えざるを得ませんね。

一方、成年は20歳から18歳に引き下げられ、18歳、19歳の人は4月1日をもって新成人になります。親の承諾を得ずに独断で契約行為が出来るようになる訳で、社会の一員としての責任が問われることになります。
また、補足ながら4月1日には弊社にも3名の新入社員が入社しますので、今後のスマイルニュースにてご紹介させて頂きます。
7月の参議院議員選挙も昨秋発足した新政権の真価が問われることになるので、大いに関心のあるところですね。
11月にはオリンピックよりも大規模イベントだと言われるサッカーのワールドカップ、場所がカタールということもあり、今回は通常の6月から11月開催になるようです。

先月号で記しましたように、今年は壬寅(みずのえとら)の年回り。「陽気を孕み、春の胎動を助け、冬が厳しいほど春の芽吹きは生命力に溢れ、華々しく生まれる年」と言われます。コロナ禍という厳しい冬の状況を耐え忍んだ結果、温かい春が巡って来て、実りの多い年になると信じたいものです。

コロナ禍がいつまで続くのか、なんとも予断を許さない状況ですが、今年も皆様のお役に立てるように、またお楽しみ頂けるようにスマイルニュースに取り組んで参りますので、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

感 謝

 


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2021.12.25
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寅(とら)年ってどんな年

今年も残りわずかとなりました。
昨年同様、コロナウイルスに翻弄された一年でしたが、 間もなく年の瀬を迎えます。
皆様にはお元気でお過ごしのことと拝察いたします。

さて、今号のスマイルニュースでは、この時期の恒例題材である「来年の干支」についてのお話しです。
来年の干支は壬寅(みずのえ・とら)にあたります。

壬寅とはどのような年なのか、コロナ禍の収束も含めて気になるところですね。


一年前の本欄では、今年の干支の辛丑(かのと・うし)年について「誕生し新たな試みをする年」と簡潔にまとめましたが、まさにITやデジタル技術が次々と誕生する中、コロナ禍も加わり、暮らしも仕事も、様変わりした一年であったと思います。
では、来年の干支の壬寅とはどのような年なのか調べて参りましたので、早速、ご説明させていただきます。


まずは干支のおさらいをしましょう。
「干支」とは十二支(じゅうにし)を指しますが、本来は「十干(じっかん)」つまり甲(こう)乙(おつ)丙(へい)丁(てい)戊(ぼ)巳(き)庚(こう)辛(しん)壬(じん)癸(き) に、「十二支」(子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥)を順番に割り振っていった「十干十二支」(じっかんじゅうにし)のことを言います。甲子(きのえね)に始まり、癸亥(みずのとい)で終わる60通りの組み合わせがあることから、六十干支(ろくじっかんし)ともいい、古くから暦や時刻、方位等の表記に用いられてきたものなんですね。
 ここからが本題です。
十干の9番目に当たる「壬」(みずのえ)は、厳冬を耐えて内に蓄えた陽気で次代の礎となること、土の下で芽が膨んで土がぐんと盛り上がっている様子、もしくは生き物が子孫を残すための繁殖期のような状態を示し、陰陽五行説では「水の陽」を意味し、厳冬、静謐、沈滞といったことを表しています。
「寅」(とら)はどうかと言うと、螾(ミミズ)に通じ、春の発芽が始まり豊穣を助けるミミズが土の中で動き、芽吹きが始まった状態や、暖かくなって虫たちが動き出し、春の胎動を感じさせるという意味合いです。陰陽五行説では「木の陽」に分類され、成長、発育、誕生、春の象徴であり、強く大きく成長するといったことを表しています。

ちなみに、陰陽五行説の「五行」とは、古代中国の自然哲学の思想で、万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなるという説であり、「陰陽」とは、これも中国の思想で森羅万象、宇宙の全ての事物を様々な観点から「陰」と「陽」に分類する考え方です。

それでは来年の「壬寅」年の運気や兆候についてまとめていきましょう。
「壬」と「寅」の関係は、「水生木」の「相生」と呼ばれる組み合わせで、これは水が木を育み、水が無ければ木は枯れる。つまり「壬」が「寅」を補完し強化する関係となるようです。
これらを合わせ考えると、陰陽五行説から見た2022年の干支「壬寅」は、「陽気を孕み、春の胎動を助け、冬が厳しいほど春の芽吹きは生命力に溢れ、華々しく生まれる年」と言えるでしょう。
過去の壬寅年を振り返ると、アメリカ初の有人地球周回飛行やイギリスのバンド「ザ・ビートルズ」のレコードデビュー 、国内では首都高速1号線の開通や東京タワー完成などがあるようです。

2021年もコロナ禍によって世界中が多くの困難に見舞われました。2022年は厳しかったコロナ禍が収束し、世の中が地球温暖化や少子高齢化問題の解消に繋がるような新常態に変わっていく年になることを祈っています。

今年一年「スマイルニュース」におつきあいくださり、ありがとうございました。来年が皆様にとって「陽気で力がみなぎる春の芽吹きのような明るい年」になることを祈って、今年のスマイルニュースの筆を置きたいと思います。     感謝

 


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2021.11.20
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高齢者の住まいの悩みについて

皆様、いかがお過ごしでしょうか。
コロナ禍が収束の兆しを見せています。このまま収束してくれれば良いのですが油断大敵、予防にはしっかり努めていきましょう。この時期、例年なら忘年会などの案内がちらほら見受けられるこの頃ですが、弊社は年内いっぱいは会食を伴う行事は大事をとり、取りやめとしました。(涙)
今年も無事に乗切り、来年こそコロナの憂いなく、皆様共に各行事を再開したいものです。

さて、これから本格的な冬となる中、寒さで体調をくずされる方も多いのではと思います。コロナ禍で仕事や暮らしが様変りしている中、家にいる時間が増え、家に対する見方も見直しされています。
家にいる滞在時間が長くなればなるほど考えなければいけないのは、住まいへの悩みの解消と住む人の健康の維持です。そこで本稿では住まいに対してどのような悩みがあるのか、また、住まいと健康との関連について見ていきたいと思います。

今年の6月にNPO法人 老いの工学研究所が公表した「高齢者の住まいの悩み」についてのアンケート結果があります。65歳以上の人を対象に「今の住まいに関する悩み」を複数回答可で選択するものでその結果、「防犯面が心配」が32.2%、次いで「温度管理が難しい」31.5%、「広すぎる(部屋数や庭など)」24.9%という結果であり、高齢者の約9割が住まいに何らかの悩みを持っているようです。
さらに男女別の回答を見ると、「広すぎる」以外は、男性よりも女性の比率が高く、女性の悩みは「防災」「温度管理」「防犯」という順に。男性は「温度管理」「防災」「広すぎる」となっています。住まいの悩みのタネは主に防災、防犯、温度管理にあると言えそうです。
住む人の健康との関わりはどうかというと、これまではその相関性はあまり顧みられていませんでしたが、実は様々なリスクがあるんです。上記アンケートの温度管理にも関連する冬場の「ヒートショック」や夏なら熱中症、階段や段差での転倒による怪我や障碍、シックハウス症候群、睡眠障害等などです。
転倒やヒートショック等の家庭内の事故、災害や犯罪、体調の急変等、高齢期にはさまざまな不安が出てくるが、それらへの備えが十分とは言えない家に多くの高齢者が住み続けているようです。
「最適な住まい」への理解が健康を守ります。2018 年に、WHOは住宅と健康に関するガイドラインを発表。「冬季室温は18℃以上」、子どもや高齢者はこれ以上に暖かい環境に、と強く勧告しています。日本の築年数の古い家の断熱性能は欧米諸国に比べると著しく低く、冬の室温が一桁台まで下がることもあります。そんな住まい環境を改めていくことが、住む人の健康を守り、光熱費の削減にもなります。家の断熱性能を高め、家全体を「均一に暖かく」していきましょう。

夏は涼しく、冬は暖かく、均一な温度の家は、住む人の健康を維持するための大事な器です。「人生100年時代」を迎えて、自宅でいつまでも健康に過ごすための住環境が、ますます重要になってきます。いつか高齢となる自分自身のために、健康を害さない家づくりを目指したいものです。

弊社では今月から新たに事業年度(53期)が始まっております。変化の激しい時代ですが、工務店の責任と使命を一層自覚してものづくりに励んで参りますので、今期もよろしくお願いいたします。

 


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2021.10.29
yoshihiko

小河原建設十大ニュース

10月に入りコロナ禍による緊急事態宣言が解除されました。ワクチンの接種も進み、治療薬の実用化も近いようです。このままコロナ禍が収束してくれることを願いながら、この時季恒例になりました、敬彦が選ぶ「小河原建設十大ニュース」をお届け致します。

① 来春の新卒3名、内定決定
去年同様、今年もコロナ禍の中、オンライン会社説明会を開催しました。数十名の参加を期待しましたが、実際は十数名。😓
建設業界の新卒採用戦線は変わらず厳しいです。面接にて絞り込み、男性3名に内定を出しました。来年の4月1日の入社が待ち遠しいです。

②ニューフェース2名入社
一人は住宅の女性インテリアコーディネーター、もう一人は社員大工の男性です。二人とも住まいづくりの貴重な戦力として活躍してくれています。今後の一層の活躍が楽しみです。

③社内DX(デジタルトランスフォーメーション)化進行中
昨年、ITに詳しいコンサルタントにも加わって頂き、「デジタル推進室」を立ち上げました。そこが中心となって社内、現場ともに、これまでやってきた業務をIT機器やソフトを導入することによって、時間の短縮や効率化を図っている真っ最中です。新しい機器やソフトも次から次に世に出回ってきています。今は文字通り大きく変わる大変化の時ですね。

④社内のパソコン取替、社員へアイパッド支給
上記③にも関連することですが、購入してから1年半程のパソコンを全て入替えました。理由はレスポンス(反応)が遅すぎるから…。(涙) 思わぬ出費になってしまいましたが、業務のスピードアップやDXを進めるには不可欠のことなので思い切って実施しました。何をするにも先だつものが必要ですね。

⑤ 大和町モデルハウス、フル稼働中
昨年オープンしました、空気のキレイな省エネ住宅「いやしろの住まい+(プラス)」がお陰様で好評を博しています。コロナ禍の中での限定公開ですが、現在でも見学申込みが相次いでおります。😊
興味のお有りの方はお気軽にご連絡ください。ご案内差し上げます。

⑥ホームページの刷新に着手
会社のホームページ開設以来、何度か改定や作り変えを行って来ましたが、3年ぶりにガラっと刷新します。ホームページは会社の顔ですので、わかり易く、動画等も組み込む予定です。来春の完成前にはまた、本欄でもお知らせいたします。

⑦社内、現場共にコロナ感染者0
猛威をふるい続けたコロナ禍ですが、お陰様で大事に至ることなく現在を迎えています。私の主治医の好意で関連会社の社員も含めて社内接種も行うことが出来ました。ワクチンも普及し、飲み薬の開発も進んでいるようです。もうしばらくの辛抱ですね。

⑧未来の住まいコンテスト開催
長引くコロナ禍でお客様感謝dayやバスツァーなどの開催がままならない中、何とかホームオーナー様と接点が持てないかと一計を案じ、当コンテストを企画しました。多数の方にご応募頂き、改めてお礼を申し上げます。

⑨YouTube動画毎月更新中
テレビも見ない、新聞も読まないという人が増えています。では何を見ているのかというと、YouTubeなどのSNS。
広告・宣伝手段がチラシやポスターからネット広告に変わってきています。
弊社も見よう見まねでモデルハウス見学や現場キレイの動画をYouTubeにアップしていますので、ご覧頂けたら嬉しいです。

⑩ ケアリフォーム研究会の全国大会参加
ケアリフォームとは重い障碍を負った方が家で生活出来るようにする為のリフォームです。4年前に当会に入会以来、始めて東京で行われた全国大会に参加しました。こうしたノウハウを持った工務店さんは、まだまだ少ないのが実状です。
経験と専門知識が要求される仕事なので地道に取組んでおります。

最後に、今期(52期)一年間大過なく、社員一同皆元気で仕事に励むことができました。これも一重に皆様方のご支援ご協力があるからこその賜物です。11月から始まる来期53期も皆様方のお役に立てるよう、一生懸命仕事に精を出して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。 

 感謝


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2021.09.25
yoshihiko

住宅の耐水害性への取組その2

前回に続き今回は、最新の耐水害住宅の取組をご紹介します。

前回では「①家屋に浸水させない。」為の対策を記しました。今号では「②家屋内に浸水しても水を抜き

易く、復旧工事を最小限に押さえる。」為の各種対策です。

②が想定しているのは1階の床から1m程の床上浸水であり、浸水した部分の修復作業をしやすくする

工夫をこらしているのが特徴です。

まずは基礎からです。

溜まった水を抜きやすくする為に、ベタ基礎というコンクリートの版に水勾配を付け、釜場と呼ばれる

集水ピット(30cm角で深さ20cm程度)を数ヶ所設けておきます。  

水害後、そこに排水ポンプを設置し基礎に溜まった水を排出します。

基礎に水が溜まるのは比較的によくあるケースで、漏水や結露によっても溜まる時があります。

これは通常の住宅でもやっておきたい取組ですね。

次は室内を見てみましょう。

床上浸水で問題なのは、一般的に使われている壁の中や床下のグラスウール断熱材や石膏ボード、床の 複合フローリングといった新建材が濡れてしまうことです。

水に弱い新建材は一旦濡れてしまうと再利用が出来ず、廃棄することになります。

そこで想定浸水深より上に木製の見切材を入れ、そこで張り分けておけば、濡れた部分だけの張替えで

済み、手間も材料も節約出来ます。

床材もムク材を使えば洗浄後表面を削り直し、再利用が出来ます。 

キッチンやユニットバス等の設備も泥水での汚れを洗浄出来るようにしたホーロー製やステンレス製の

ものを使用します。設備機器は金額も張るので是非、再利用したいですね。

最後にご紹介するのは床上浸水が1階の天井付近まで達しても、建物の外壁の中まで洗えるように

した家です。

これまでなら解体、建直しになるところですが、天井と壁の取合い部分に設けた隙間からホースを差込み外壁内部を洗うことが出来ます。

壁の下地材の組み方を水が流れ落ちるようにし、断熱材は耐水性のものを使用、濡れた仕上げ材や石膏

ボードは廃棄しますが、床はムク材を使い廃棄ロスを極力少なくします。

洗浄後は乾燥機で室内や基礎を素早く乾燥させ、カビなどの発生を防ぎます。

建替えに比べたら手間と費用は雲泥の差ですね。

いろいろご紹介してきましたが、普通に家を建てた場合に比べて耐水害住宅のコストはそれなりに

掛かりますが、対策を講じていれば水害が起こり浸水してしまった時に「やっておいて良かった」と

思えるのではないでしょうか。

そして、浸水被害は一度きりとは限りません。

自然災害に対して耐震性だけではなく、リスクがあれば耐水害性も備えて置くべき時代です。


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2021.08.05
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住宅の耐水害性への取組その1

連日、30度以上の暑い日が続いておりますが、この暑い中でもコロナ予防の為のマスク着用は欠かせません。夏バテや熱中症のリスクが高まりますので、皆様、体調管理には十分注意してお過ごしください。

さて、梅雨時から夏にかけて毎年のように各地で水害が発生しています。

今年も6月末から7月にかけて、発達した梅雨前線により記録的な大雨となり、熱海市はじめ日本各地で大きな被害をもたらしたのは、記憶に新しいところです。

7月豪雨での発表された被害は、床下浸水225棟、床上浸水892棟!

これまでは家屋が浸水被害を受けた場合、浸水深が1階の2/3以上であれば、ほぼ建替えとなり、2/3以下の浸水であっても復旧や仮住まい等で大きな出費が必要となっていました。

浸水リスクの高い地域では毎年のように浸水被害を受ける家屋もあり、ここにきて、行政による開発規制が強化されつつありますが、まだ緖についたばかりです。河川氾濫で被災する恐れがある地域になんと国民の3割近くが住んでいるという現状に対し、住宅業界でも浸水被害を最小限にとどめようと、耐水害住宅の開発が進んでおります。どのような取組がなされているのか!

今号と来号でその一端をご紹介します。

まず、耐水害住宅の考え方(設計方針)には二つあります。

①家屋に浸水させない。

②家屋内に浸水しても水を抜き易く、復旧工事を最小限に押さえる。

行政から公表されているハザードマップを見ると、その地域の浸水深がどの位であるかが分かりますので、リスクの程度に応じてどこまでやるか、対応策を決めていくことになります。

①の方針で想定浸水深が1m程の場合は、高さ制限等がクリア出来るなら盛土や高基礎にし、1階の床を地面から1m以上高くし浸水を防ぐことは、今までも行われてきていますが、それが出来ない場合はどうするか? 浸水してくるであろう建物外周部の基礎と外壁の境い目、玄関扉、掃き出し窓等の水密性を高めるか、或は扉の前に着脱式の止水板を取付けて浸水を防ぐという方法です。エアコンの屋外機や給湯器等も水没しない高さに取付けて置かなければいけません。

①で想定浸水深が1m以上、家屋の2階や屋根まで達する場合はどうするか?

前記と同様、扉や窓の水密性を高め、窓ガラスは水圧で割れないよう強化ガラスとし、換気口には止水弁、排水管には逆流防止弁を取付けます。家屋内への浸水を防げても、水害時に屋外の水位が一定の高さ(3m程)を超えると浮力によって家が浮き、流失してしまう恐れがあります。よって、1階を木造ではなく、より重い鉄筋コンクリート造にして、浮き上がらないようにした家や、敷地の四隅に係留装置を付け、家が浮いても水が引いたら元の位置に戻るようにした家などユニークな取組も出てきています。

そろそろ紙幅が尽きてきたようです。

この続きは次号にて。


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2021.07.07
yoshihiko

近未来の家づくり-施工編-

7月に入り梅雨らしい日が続いていますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。

先月の本欄では「近未来の住まい」と題して、進化するIOT(家電や住設機器をインターネットにつなぐ)やICT(情報通信技術)を用いたスマートハウスと呼ばれる住宅での便利で快適な暮らしが、もうすぐそこまで来ていると話しましたが、今号ではその姉妹編として最新技術を用いた「近未来の家のつくり方」の一端ををご紹介します。

これまでの家づくりは木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造問わず現場にて鳶(とび)・土工が基礎をつくり、木造なら大工さん、鉄筋コンクリート造なら型枠大工と鉄筋工と生コン屋さん、鉄骨造なら鉄骨工と呼ばれる職人さんが、骨組つまり躯体の棟上げ(上棟)をおこない、仕上げ工事に入っていくという流れでした。昨今では職人さんの高齢化或は引退等での減少による人手不足を補う為、現場での作業を減らす為に、工場で壁や床を作りパネル化し、現場ではそれらを組み上げていく省力化・省人化工法が盛んに行われるようになってきていますが、画期的な工法が登場してきています。

国内外で建設現場への導入に向けて技術開発が進んでいる3Dプリンターによる建物(躯体)づくりです。

「プリンターで家をつくる?」ちょっとピンとこないかもしれませんが、欧米の先進企業では既に実用化されているのです。普通のプリンターはインキで紙に印刷しますが、建設用3Dプリンターはインキの代わりにコンクリートを吐出して、紙上ならぬ工場或いは現地で建物の躯体を作り上げていきます。

例えばアメリカのmighty billding社はHPでもアップしていますが、3Dプリンターによるモダンな感じの平屋の家を売りにしている。また、ドイツのPERI社はなんと2階建ての住宅の躯体を3Dプリンターを用いて二人でつくり上げています。3Dプリンターの特徴は工場で作った部材を現場で組上げるだけではなく、現場でも作業が出来る為、省人化・省力化が図れます。日本でも大手建設会社が公園のベンチとか橋桁などを作っていますが、技術開発が進み住宅などの建物に使われる日もそう遠くはないでしょう。


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2021.06.17
yoshihiko

近未来の住まい

6月初めは梅雨の前に夏が来たような陽気が続いておりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

先日開催しました「未来の住まいコンテスト」では、様々なご提案を戴き、ありがとうございました。

今までにはない、何か新しいものを考えるときには、経験や知識、想像力が問われますが、私のようにこの道一筋40年以上ともなりますと、既成概念や先入観が邪魔をするもの。自由奔放な案を拝見し「こう云うのもありか!」と頭が少し柔らかくなった様な気がします。(笑)

そこで今回のブログでは「未来の住まい」を予測させる最新の状況についてお話ししたいと思います。

 弊社の中野区大和町のモデルハウスもそうですが、地球温暖化防止の為、CO2削減を目的としたZEH(ゼッチ)と呼ばれる、性能の高い省エネ住宅が普及してきています。屋根に太陽光発電パネルを設置し、家の電気の使用状況を可視化したシステム(HEMS)を搭載したもので、スマートハウスとも呼ばれていますが、スマートハウスの発祥地は日本ではなく、実はアメリカなんです。あらゆるもので先進的な国だけあり、住宅に於いても日本より先行し、ZEH仕様の他に電気使用量の管理、ホームオートメーション、スマートロックやスマートスピーカ、センサーによるセキュリティなどの導入がハイピッチで進んでおり、2024年にはアメリカの家の約半数がスマートハウス化すると云われています。日本も後続ながら最近はコロナ禍やSDGsの影響もあり、スマートロックやスマートスピーカ等の導入も徐々に進み、2026年にはスマートハウスの普及率は40%ほどになると予測されています。

アメリカと違い、日本の場合は今後も少子高齢化の進展という課題を抱えています。家庭に於いても炊事、洗濯、片付け、掃除といった家事にかける時間を削減する為のホームオートメーションの設置が求められるでしょうし、増々増加する単身世帯には、スマートハウスによる見守り機能も必要となるでしょう。

おぼろげながら見え始めた近未来の住宅の姿ですが、共通して言えるのは、使用エネルギーの管理やホームオートメーション、セキュリティ、見守り機能などのスマート機能を持ち、そしてそれらを統合管理出来る「家全体のコントロールシステム」を備えた家ではないでしょうか。

近未来の家での暮らしはすぐそこまで来ています。


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2021.05.05
yoshihiko

DX推進元年

「薫風爽やかに、木々の若葉が青空に映える季節です。」と時候のご挨拶で始まりたいところですが、

わが国は依然としてコロナ禍という暗い雲に覆われたままです。
世界を見れば、切り札となるワクチン接種が既に国民の50%程となり、地域によっては日常を取り戻している国も有るようですが、わが国の接種率は5月初旬時点で1〜2%と医療関係者にも、まだいき渡っていない状態とか、ようやく接種通知がきても日時の予約を取るのに電話もネットもパンクして繋がらないとか………😓。
今回の災禍は頻繁に経験する地震や台風等の自然災害ではなく、ウィルスによる未曾有の特殊災害とはいえ、もう少し速やかに、手際よく出来ないものでしょうか。非常事態時の対応で、その国の普段からの危機管理意識のレベルが分かるといいますが、オリンピックがほんとに出来るのか、少し不安になってきました。

 さて、弊社の緊急事態宣言下でのお客様への対処方針については、紙面の関係で内容は割愛しますが、既にご案内している通りであり、変更はございません。
何かとご不便をお掛けしますが、引き続きご理解の程よろしくお願い申し上げます。

 今回のコロナ禍も既に1年半近くになり、経済も社会も世の中が様変わりしてきていますが、建設・住宅・不動産業界でも同様、大手や先進的な企業を中心にVRでのモデルハウスや設計及び施工のリモートワークの実施、現場でのドローンやロボットの活用、営業やメンテナンスのAI活用などなど、予想された以上のスピードでIT化・デジタル化が進展し、業務の革新が行われています。我々中小企業も例外ではなく、同様に変革を迫られています。弊社もお客様により一層良い建物やサービスを提供出来る企業となる為に、今期52期を「DX元年」と位置づけ、ホームページ上でのVRモデルハウスのオープンやユーチューブ等のSNSでの情報発信、社内では工事、経理、総務などの各部門に於いて、IT化・デジタル化を進め、業務の改善に繋げていきたいと思っています。
52期も先月末で前半を終え、今月から後半に入っていますが、新卒2名と中途採用1名が新しい仲間として加わり、社内にも新しい風が吹き始めています。

また、来年の新卒採用では、初めてオンラインによる会社説明会等も行っております。内定者が決まりましたら、また本欄でもご報告させて頂きます。


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2021.04.27
yoshihiko

換気の仕組みの再確認 その2

東京都は3回目の緊急事態宣言が発令されてしまいました。この時期昨年同様ですね。コロナ渦も長期化してくると少々疲れ気味ではないでしょうか。大型連休の前ですがわくわく感がありませんね。

気を取り直して前回の続きの住まいの換気について考えてみましょう。

24時間換気システムがない家の場合では一番簡便な方法は、トイレや浴室の換気扇を常時運転し居間やお部屋の外壁に直径10cm程度の給気口を設け、”空気の通り道”をつくることによって換気を確保することです。換気は空気の入口と出口を確保し、空気の通り道をつくることが大切で一方だけだと換気は出来ません。

また、気を付けて頂きたいのは、一般的なエアコンには換気機能はないということ。エアコンを運転すると空気が動くので換気されている様に感じますが(私もそうでした。(笑))、空気を循環させているだけです。最新のものには換気機能も付いているようですが、コロナ以前のものにはまず付いていないとみてください。

最近の住宅は高気密、高断熱化が進んでいますが、適切に機能させるには正しい利用とメンテナンスが欠かせず、それが効果的な感染対策にもなります。空気は目に見えませんから定期的に各種設備の点検・メンテナンスを行い、安心・快適な室内空気環境とする意識付けが必要です。


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